データをチャンスに変える:Metric in Motion – LEIマッピングによる相互運用性の拡大
高品質なデータは単なるベンチマークにとどまらず、グローバルな信頼、コンプライアンス、相互運用性にとって戦略的に不可欠な要素です。本ブログでは、GLEIFのデータ品質管理およびデータサイエンス責任者であるゾルニツァ・マノロヴァが、GLEIFのマッピング・ネットワークの継続的な拡大が、データ・エコシステム間の相互運用性をいかに高め、グローバルLEIシステムの有用性を拡大しているかについて解説します。
データの価値は、それがもともと作成されたシステムを超えて、いかに容易に統合・活用できるかにますます依存するようになっています。組織がますます多様な情報源からの情報に依存するにつれ、このような相互運用性は、効率的なプロセス、情報に基づいた意思決定、そして信頼できる協業を支えるために不可欠なものとなっています。これには、単にデータを転送するだけでは不十分であり、情報が共有された際にも、理解可能で、比較可能であり、有用であり続ける必要があります。
取引主体データは、このチャレンジを如実に示す好例です。同一の組織であっても、市場、プラットフォーム、データプロバイダーによって異なる識別子で表示される場合があり、別々の記録が同じ事業体を指しているかどうかを判断することが困難になります。このような断片化は、追加の照合作業を発生させ、データ品質を低下させ、組織が顧客、取引相手、およびビジネス関係に関する包括的な全体像を把握することを妨げる可能性があります。
最新の「Pulse Poll」調査結果は、データエコシステム全体で共通の参照基準を確立することの重要性を裏付けています。回答者の70%近くが、相互運用性を向上させる可能性が最も高いアプローチとして、共通識別子の採用を挙げています。これが実現されるまでは、ソース側での信頼性の高いマッピングが依然として最も効果的な代替手段となります。
LEIマッピングのメリットを理解する
既存の識別子を取引主体識別子(LEI)にマッピングすることは、システム間の差異を埋める実用的な手段となります。確立された識別システムを共通の参照点に結びつけることで、LEIマッピングにより、組織は既に使用している識別子やインフラを置き換えることなく、記録を関連付けたり比較したりすることが可能になります。マッピングの適用範囲が拡大するにつれ、取引主体の特定精度が向上し、データ統合が簡素化され、より幅広いプロセスにおいて取引主体情報の有用性が高まります。
しかし、マッピングの価値は、それによって構築される関連付けの信頼性に左右されます。GLEIFは、「LEIマッピング認証」サービス を通じて、組織が自社の識別子をLEIにリンクする際に用いる方法論、プロセス、および品質管理を評価します。これにより、マッピング関係が一貫して構築され、より広範なデータコミュニティによって信頼性高く利用されるという確信が高まります。
マッピング・ネットワークの強化と拡大
マッピング・ネットワークの価値は、その対象範囲が拡大するにつれて高まります。2025年10月に前回のマッピング・ネットワークに関するブログが 公開されて以来、既存のマッピングは、新たなマッピング関係の導入と並行して拡大し続けています。これらの進展は相まって、相互運用性を拡大し、より幅広い用途においてLEIデータの有用性を高める上で重要な役割を果たしています。
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2025年10月以降のGLEIFのLEIマッピング・ネットワークにおける主な更新内容を以下にまとめます:
GLEIFは現在、LEIをSWIFTが管理するビジネス識別コード(BIC)および市場識別コード(MIC)の両方に紐付ける、認定されたLEIマッピングサービスを運用しています。これらのマッピングは、規制報告、取引相手の集計、リスクモニタリング、およびデータ照合を支援しています。
BICからLEIへのマッピング数は、39,211件から39,338件へと0.3%増加しました。これらのマッピングにより、金融メッセージングや決済で使用される識別子が、標準化された取引主体データと結びつけられています。
MICとLEIの対応関係も1.5%増加し、1,001件から1,016件となり、市場および取引所の識別子と、それに対応する取引主体との結びつきが強化されました。
国際証券識別番号(ISIN)コードとLEIのマッピングにより、各証券を発行した取引主体を特定できます。これにより、ユーザーは金融商品とその発行体との関係性をより明確に把握できるようになります。これは透明性の向上につながり、資本市場全体での分析の一貫性を高めることにも寄与します。
ISINとLEIのマッピング件数は、94,015社の発行体をカバーする7,441,649件から、98,292社の発行体をカバーする9,040,992件へと拡大しました。これは、マッピングされた関係の件数が21.5%増加し、対象となる発行体の数が約4.5%増加したことを意味します。
S&P CIQの企業IDとLEIの対応関係ファイルは、3,056,323件から3,358,416件へと9.9%増加しました。広く使用されている独自の企業識別子をLEIとリンクさせることで、このマッピングは組織が内部記録を世界的に標準化された事業体情報と整合させることを支援し、コンプライアンス、リスク評価、および規制報告を支えます。
OpenCorporatesデータベースに連携されたLEIレコード数は、1,529,589件から1,656,117件へと8.3%増加しました。このマッピングにより、LEIデータと、多数の法域の企業登記簿から収集された企業情報が統合され、事業体の検証や、公開データセット間のレコードの連携が容易になります。
このマッピングにより、中国の企業データ環境内で使用される識別子が世界的に認められたLEIと結びつけられ、中国を拠点とする事業体に関わる越境コンプライアンス、市場調査、および分析が支援されます。
QCCからLEIマッピング件数は、1,930,040件から1,927,624件へと0.1%の微減となりました。しかし、このわずかな変動は、マッピングが継続的に見直され、更新され、有効でなくなった場合は削除されるなど、積極的に管理されている関係ファイルの価値を浮き彫りにしています。
GLEIFとGEMは、GEMエンティティIDとLEI間の認定マッピングを導入し、ユーザーがエネルギーセクターの情報を標準化された取引主体データと関連付けられるように支援しています。これにより、より一貫性のある取引主体識別が可能となり、エネルギー関連のデータセットを他の市場やシステムからの情報と容易に統合できるようになります。
オープンデータのマッピングファイルとして毎月公開されるこのマッピングは、約6,017件のGEMエンティティIDを対応するLEIと結びつけています。Jupyter Notebookの 最新版にもこの最新のマッピングが組み込まれており、ユーザーは他の利用可能なマッピングと併せて、GEMエンティティIDが対応するLEIとどのように結びついているかを確認することができます。
相互運用性を可能にするマッピング
マッピングは、異なるシステムや市場にすでに存在する識別子間に信頼できるリンクを構築することで、データの相互運用性を促進する上で重要な役割を果たします。これにより、取引主体情報をより高い信頼性をもって比較、照合、再利用することが可能になります。また、作業の重複を削減し、取引主体の検証を改善するとともに、もともと連携を想定していなかったデータソース間の統合を支援します。
既存の関係性ファイルが拡大し、新たなマッピングパートナーがネットワークに加わるにつれ、LEIはデータエコシステム間の架け橋としてますます効果的な役割を果たすようになります。こうした信頼できる接続の一つひとつが、世界中で取引主体データをより透明性が高く、効率的かつ相互運用可能な形で活用するための基盤を強化します。
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