ニュースルーム&メディア GLEIFブログ

LEIに関する数値: LEIデータの新フォーマット導入1年後の状況

新しいデータフォーマットに関する規制監視委員会の方針が導入されてから1年が経過した今、成し遂げられた進展を振り返り、このデータがグローバルLEIシステムメンバーの事業運営をどのように強化しているかに注目します


著者: シュテファン・ヴォルフ

  • 日付: 2023-04-20
  • 閲覧数:

Global LEI Foundation (GLEIF) は、無料で公開される四半期ごとのLEIシステムビジネスレポートの発行により、最新のLEIデータに対して世界中に無制限のアクセスを提供するというオープンなアプローチなど、透明性に関するイニシアティブを継続していることを誇りに思っています。このブログシリーズ「LEIに関する数値」を通じて、GLEIFは、最新のレポートから主要データを取り上げてトレンドを説明し、世界全体へのLEIの本格展開に関して成功した状況を伝えていくことを目指しています。

2023年第1四半期を対象とした最新のレポートでは、同四半期に世界で発行されたLEIは6万3千件を超えたことが明らかになりました。当四半期末時点における有効なLEIの総件数は225万件で、四半期の伸び率は2.9%となりました。

前四半期のデータのさらなる概要については、以下のインフォグラフィックにおいて2023年第1四半期の主要統計を網羅しています。

いわゆる「競争市場」とは、管轄区域でサービスを提供するLEI発行者の数に基づいて、1,000を超えるLEIのある市場を指します。競争の極めて激しい市場とは、同様の市場シェアで管轄区域当たりのLEI発行者の数が極めて多い市場であり、競争の極めて少ない市場についてはその逆になります。

第1四半期のレポートは、新しいLEIデータフォーマットに関する規制監視委員会の方針が導入されてから1年が経過した時点の状況を報告するものです。これらの新フォーマットは、それぞれのLEIに含まれるデータの範囲を拡大し、グローバル市場における透明性のさらなる向上を支援して、あらゆる地域のユーザーにとってのグローバルLEIインデックスの有用性を広げてきました。

これらの方針が導入されて以来、報告されたデータからは、すべてのフォーマットに関してグローバルLEIインデックスの大幅な持続的成長が示されています。2023年第1四半期末時点では、5,000以上の取引主体が政府機関として識別され、30の取引主体が国際機関として識別されました(それぞれ2022年第4四半期の4,800と27からの増加)。また、約107,000以上の取引主体がファンドの関係構造を報告しており、前四半期から19,000以上の増加となっています。

これらの方針は、世界中のデータ利用者に多大なメリットをもたらし、業界の関係者によって歓迎されてきました。

「グローバルLEIシステム内のLEI発行者として、また金融および取引主体のデータのグローバルプロバイダーとして、更新されたLEIデータフォーマットが業界に与えてきたインパクトに関し、Bloombergは固有の観点を維持してきました。」とBloombergのシンボロジーおよびLEIサービス担当グローバル責任者であるスティーブ・メイザニス氏は述べています。「LEI発行者は、取引主体から提供された追加のデータセットによって、LEIの発行または更新に向けて最新情報をより正確に検証できるようになりました。たとえば、取引主体のイベントを含めると、LEIが初期検証されるだけでなく、時間の経過に伴う主体の参照データの変更とともに、LEIレコードの関連データも確実に変更されるようになります。」

「金融データプロバイダーの観点における新フォーマットのもう1つの主な側面に、ファンドとその関係がさらに明確に区別されることが挙げられます。ファンドマネージャーや、ファンドLEIに直接リンクされているアンブレラ・ファンドなどの追加の情報を得ることで、GLEIFレコードを組み込むデータプロバイダーは、ダウンストリームのクライアントに提供するファンドデータの明確さ、奥深さ、確実性を向上させることができます。Bloombergでは、GLEIFとの継続的なパートナーシップを通じて、グローバルLEIシステムのさらなる成長と利用を支援していきます。」

新しいデータフォーマット以外にも、第1四半期には世界のLEI発行において肯定的なトレンドが見られました。サウジアラビアは同四半期においても24.1%という最も高いLEI増加率を達成しており、サウジ信用調査機関とサウジ中央銀行のLEIイニシアティブがこの地域における継続的な進歩を支えています。上位5つの管轄区域には、インド(8.2%)、ハンガリー(6.5%)、トルコ(5.6%)、アラブ首長国連邦(5%)も含まれています。

LEI発行の現況と成長可能性、グローバルLEIシステム内のLEI発行組織間の競争水準、レベル1およびレベル2の参照データの詳細を盛り込んだレポート全文については、グローバルLEIシステムビジネスレポートのページをご覧ください。

2022年3月に、CDFフォーマットが規制監視委員会 (ROC) の次の方針に基づいて更新されたことに注意してください:取引主体イベント(旧称「企業行動」)とグローバルLEIシステムのデータ履歴グローバルLEIシステムにおけるファンドの関係性に関する方針と投資ファンドの登録に関する指針一般政府機関のLEI適格性ガイダンス文書

日々更新される最新のLEIデータの確認にご興味がある場合、グローバルLEIシステム統計ダッシュボードには発行済みのLEIの合計数と稼働数に関する日次統計が含まれています。この機能により、今ではユーザーは地域別の過去実績データをレビューできるようになり、LEIの進捗状況全体の透明性が高まっています。

詳細について、または過去実績データにアクセスするには、グローバルLEIシステムビジネスレポートアーカイブをご覧ください。2023年も引き続きLEI採用を推進していくため、各四半期の進捗状況についてお伝えできるのを楽しみにしています。

ブログにコメントされる場合は、識別用にご自分の氏名をご入力ください。コメントの隣にお名前が表示されます。電子メールアドレスは公開されません。掲示板へアクセスまたは参加されることにより、GLEIFブログポリシーに同意されたものと見なされますので、当ポリシーをよくお読みください。



過去のGLEIFブログ記事をすべて見る >
著者について:

シュテファン・ヴォルフはGlobal Legal Entity Identifier Foundation (GLEIF)のCEOです。2023年、彼はドイツ国際商工会議所(ICC)の理事に就任しました。2021年には、グローバルICCデジタル標準イニシアティブ(DSI)の下部委員会として新設された産業諮問委員(IAB)に任命されました。この任のもと、信頼できる技術環境に関するワークストリームの共同議長を務めています。ヴォルフ氏は、2017年1月から2020年6月まで国際標準化機構金融専門委員会FinTech専門諮問グループ(ISO TC 68 FinTech TAG)の副コンビナーを務めていました。2017年1月、ヴォルフ氏は、One World Identityが選ぶトップリーダー100人のひとりに選ばれました。ヴォルフ氏は、データ処理およびグローバルな実施戦略の確立に関して、豊富な経験を持っています。彼はキャリアを通じて、主要なビジネスや製品開発戦略の発展をリードしてきました。また、彼は1989年にISイノベーティブ・ソフトウェア社を共同設立し、初代専務取締役を務めました。その後、同社の後継企業であるIS.テレデータAG取締役会のスポークスマンに選ばれました。同社はその後、インタラクティブ・データ・コーポレーションに買収され、ヴォルフ氏は最高技術責任者に就任しました。彼はフランクフルト・アム・マインのJ.W.ゲーテ大学で経営学の学位を取得しています。


この記事のタグ:
グローバルLEIシステムビジネスレポート, グローバルLEIインデックス, Global Legal Entity Identifier Foundation (GLEIF), LEI発行者(付番機関 – LOU), LEIの更新, オープンデータ, データ管理, レベル1 / 名刺データ(誰が誰か), レベル2 / 関係データ(誰が誰の親会社か)